ドラム式洗濯機は、縦型洗濯機とは構造が異なり、少ない水量で効率的に洗濯を行うのが特徴です。そのため、「水がたまっていないように見える」のが正常な場合もありますが、実際に給水トラブルが発生することもあります。ドラム式洗濯機で水がたまらない場合に考えられる、特有の原因や注意点について見ていきましょう。まず、ドラム式洗濯機は、洗濯物の量に応じて必要な水量だけを給水する仕組みになっているため、縦型洗濯機のように洗濯槽いっぱいに水がたまるわけではありません。 特に、たたき洗いが中心となるため、衣類が水に完全に浸かっていなくても、正常に洗濯が行われている場合があります。取扱説明書などで、お使いの機種の標準的な水位を確認してみましょう。しかし、明らかに水量が少ない、あるいは全く給水されていないと感じる場合は、やはり何らかのトラブルが考えられます。原因としては、縦型洗濯機と同様に、水道の蛇口の閉め忘れや開き不足、給水ホースの接続不良や折れ曲がり、給水フィルターの詰まり、給水弁の故障などが挙げられます。これらの基本的なチェックポイントは、ドラム式洗濯機でも同様に確認が必要です。ドラム式洗濯機特有の注意点としては、ドアがしっかりと閉まっていないと給水が始まらない機種が多いという点です。ドアのロックが不完全だと、安全のために給水がストップすることがあります。ドアを一度開け閉めし、カチッと音がするまで確実に閉まっているか確認しましょう。また、一部のドラム式洗濯機では、洗剤の自動投入機能が付いているものがあります。この自動投入装置に不具合が生じると、洗剤だけでなく、水の供給にも影響が出る可能性が稀にですが考えられます。さらに、ドラム式洗濯機は精密なセンサーが多く搭載されているため、水位センサーの故障や誤作動によって、適切に給水が行われないこともあります。これらのセンサー類や制御基盤の故障は、専門家でなければ診断や修理が難しいため、メーカーや修理業者への相談が必要となります。